きのみのケーキ
森の木の実でケーキを作ることにした、たぬき。
できあがったのは、生クリームどっさり、色とりどりの木の実がのった、すばらしいケーキです。
「これは ひとりでたべるのは もったいない」
たぬきは、森のみんなをお茶会に招待しました。
ところが、みんなを呼びに行き戻ってみると、机の上のケーキがなくなっています。
よく見ると、近くに木の実が落ちています。そこで、みんなは木の実をたどっていきました。
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たるいしまこさんの「もりのおくりもの」シリーズの1冊。
この他に、
・もりのおくりもの1『もりのふゆじたく』
・もりのおくりもの3『あたたかいおくりもの』
があり、3部作です。
本書は、表紙を見てもお分かりいただけるように、木の実がどっさりのった大きなケーキが魅力です。その魅力ゆえに、盗まれてしまったわけですが。
さて、犯人は誰だったのでしょう。
少し小さな判型で、色鉛筆で描いたようなあたたかみのある絵です。
動物たちの表情もとっても豊か。
個人的に好きなのは、たぬきさんがみんなを呼びに行くシーン。ケーキはもうできているし、急いで呼びに行かなくっちゃ!というたぬきさんの気持ちが伝わってきて、それがかわいくって、思わずふふっと笑ってしまいます。