坂の街のケーブルカーのメイベル
『坂の街のケーブルカー』
文・絵 バージニア・リー・バートン
訳 秋野翔一郎
出版社 童話館出版
発行年月日 2011年3月20日
※原題『MAYBELLE THE CABLE CAR』1952年(アメリカ)
価格 ¥1,500+税
メイベルは、サンフランシスコの街のケーブルカー。
朝早くから、夜遅くまで、ずっと街のために働いてきました。
ところが街の発展とともに、路線の多くは、路面電車やバスに明け渡されていきました。市議会では、廃止の話も出ています。
そんなニュースを聞いて、ケーブルカー廃止に反対の人たちが動き出しました。
“ケーブルカーをのこすかどうか?”
メイベルとその仲間たちの運命は、住民投票にゆだれられることになりました
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もともとは、『ちいさいケーブルカーのメーベル』(かつらゆうこ・ 石井桃子訳)としてペンギン社さんから刊行されていたもの。2011年に新訳となって、童話館出版さんから再び刊行されました。
実際にあったお話をもとに、つくられた絵本です。
住民投票が決まってからは、ポスターが貼られたり、パレードが行われたり、毎日どこかで演説会が開かれたり。ある人たちは、ケーブルカーを残すのに賛成と言い、ある人たちは反対と言いました。
“どちらでもいいとか、どちらかわからない、という人はいませんでした。”
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今朝、夫婦別姓についてのニュースで、街角アンケートの結果が流れていました。ところが、「賛成」や「反対」の数よりも、「分からない」という答えが1番多くあげられていました。
そんなニュースを見て、1950年代にアメリカで生まれた、この絵本が浮かびました。
この絵本には、今のわたしたちにとって大切なことが、散りばめられているんじゃないかな。そんな気がしています。