こねこのチョコレート
『こねこのチョコレート』
作 B・K・ウィルソン
訳 小林いづみ
絵 大社玲子
出版社 こぐま社
発行日 2004年11月25日
価格 ¥1,100+税
※原題「Chocolate Kittens」1964年(イギリス)
ジェニーは、4歳の女の子。
弟がもうすぐ3歳になるので、
お母さんとプレゼントを探しに行ったジェニーは、
こねこの形をしたチョコレートを買いました。
箱の中には、チョコレートが8つ入っています。
家に帰ると、ジェニーはチョコレートを、
自分の部屋のタンスに隠しました。
ところが、その晩のこと。
ジェニーは、チョコレートが気になって、
なかなか眠れません。
「こねこのチョコレート、ひとつ たべたいな」
ジェニーは、ベッドを抜け出し、
チョコレートの箱を開けました・・・。
* * * * * * *
本書は、語りのおはなしとして親しまれてきたB・K・ウィルソンさんの「Chocolate Kittens」を、小林いづみさんが訳され、大社玲子さんの絵によって、はじめて絵本になったのものです。
もともとが、絵本ではなく素話として語られていたものなので、流れよく進むおはなしの展開に、ぐいぐいと引き込まれていきます。
それに、このチョコレート、本当においしそうなんですよ。
食べちゃだめだって思うほど、どうしても食べたくなって、ついつい・・・なんてこと、みなさんもありませんか?
私はジェニーの気持ちが、よーく分かります(笑)
だから最後の結末は、心底救われただろうなあ、なんて思ってしまいました。
弟も、食いしんぼうのお姉ちゃんのことは、大目に見てあげたみたいです。最後のページでは、仲良く並んだ2人の姿があって、ほっとしました。
大社玲子さんの絵も、すごくかわいいです。