いつかはきっと・・・(SOMEDAY)
『いつかはきっと・・・』
文 シャーロット・ゾロトフ
絵 アーノルド・ローベル
訳 矢川澄子
出版社 ほるぷ出版
発行日 1975年10月25日
※原書『SOMEDAY』1965年発行(アメリカ)
価格 ¥900+税
“いつかは ね
いつかは きっと そうなるんだわ…”(冒頭より)
いつかは ね……
どんなボールだって受けとめてみせる。チームはおかげで万々歳!
いつかは ね……
うんとお金持ちになって、知ってる人みんなにプレゼントするの。
いつかは ね……
クリスマスツリーだって、好きなように飾らせてもらう――
いつかはこうなったらいいな、と願う、子どもたちのあこがれや夢を描いた1冊です。
* * * * * * *
子どもたちが、小さな胸いっぱいに抱えている、“いつか きっと・・・”という思い。私自身の子ども時代を思い返しても、近い将来に現実しそうなことから、到底叶うはずもない夢のようなことまで、たくさんのあこがれや夢があったように思います。(今も、ありますけどね!)
この本を読んだ子どもたちは、どう思うかな?
「うんうん」って思うかな。「わたしはね・・・」「ぼくはね・・・」って、たくさんの思いがあふれてくるかな。
表紙には、『SOMEDAY』(いつかは きっと・・・)というおしゃれな字体のタイトルに、ほっぺを赤く染めておどる、愛らしい女の子。もうこれだけで、本を開くのがわくわくしてしまうような佇まいです。ページごとに違った字体で描かれている“SOMEDAY”の文字も、とってもすてき。
ところで、最後のツリーのページ。なんと、途中に出てくるブルドックまでもが、いっしょになって飾られています。これはやられた!と、笑ってしまいます。ローベルさんのユーモアが、私は大好きです。