ハリーのセーター
『ハリーのセーター』
文 ジーン・ジオン
絵 マーガレット・ブロイ・グレアム
訳 わたなべしげお
出版社 福音館書店
発行日 1983年5月20日
※原書『NO ROSES FOR HARRY!』1958年発行(アメリカ)
ハリーのお誕生日に、おばあちゃんからプレゼントが届きました。それはバラ模様のセーターで、ハリーはこの模様が気に入りませんでした。
“こんな セーター どこかへ すてちゃえ”そう思ったハリーは、おでかけの最中も、隙を見てはセーターを捨てようと奮闘します。けれど、そううまくは行きません。
家に着いてから、ハリーはふと、セーターから毛糸が1本たれていることに気が付きました。それを見ていた鳥は、ハリーの側まで飛んでくると、その毛糸をくわえて空へと飛び立ってしまいました!
セーターは、みるみるうちにほどけはじめて・・・。
* * * * * * *
毛糸が全てほどけたあとの、ハリーの嬉しそうな顔といったら!
それに、鳥は、ただふざけて毛糸を持って行った訳じゃないんですよ。ちゃんと理由があって、持って行ったのです。さて、どんな理由でしょう。
“くろいぶちのある しろいいぬ”のハリーは、そのあとのクリスマスで、“くろいぶちのある しろいセーター”をもらいました。
今度は、とても気に入ったようです。ほかほかで、あたたかそうなセーター。私も今年は、ハリーや、ちょろりんみたいな、とっておきのセーターを見つけたいなぁ、と思います。