ねこがいっぱい

『ねこがいっぱい』

作 グレース・スカール
訳 やぶきみちこ
出版社 福音館書店
発行日 1986930
価格 ¥700+税

pieni silta


大きいねこと、小さいねこ。しましまねこと、ぽちぽちねこ・・・。色も、かたちも、大きさも、いろいろなねこがいます。「あかちゃんの絵本」シリーズの1冊です。

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「あー」とか「うー」とか、声を出すことが楽しくなってきた子どもたちが少しずつ成長して、「まま」、「ぱぱ」とか、「わんわん」とか、ひとつ、またひとつと言葉が出始めるとき、すごくおもしろいなと思うのがものの認識です。
しかくくてタイヤが付いていたら、「バス」。そうと分かれば、電車を見ても「バス」、トラックを見ても「バス」。
まるい顔にピンとしたお耳が付いていたら「わんわん」。それならばと、きつねを見ても「わんわん」、おおかみなんてもちろん「わんわん」。じゃあトイプードルは・・・?
大人が当たり前のように区別して呼んでいるものも、子どもにとっては難しい違いだったり、逆に当たり前のようにひとくくりにして呼んでいるものが、子どもにとってはそれぞれ別のものに感じたり。
この絵本に出てくるねこたちもそうです。あれもねこ?これもねこ?色も大きさも、こんなに違うのに?って、初めは不思議に思ったり、それがおかしかったり、楽しかったりするかもしれません。
ものの認識ひとつにしても、小さな子どもたちと話していると、楽しい視点に気付かされたり、はっとさせられたりします。

いぬが好きな子どもたちには、同シリーズの「いぬがいっぱい」もおすすめです。