いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー

 『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』

作 ジョン・バーニンガム
訳 たにかわしゅんたろう
出版社 あかね書房
発行月 19889
価格 ¥1,500+税

pieni silta

 ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、いつも学校に遅刻します。例えばある日は、マンホールからワニが現れてジョンの鞄に噛みつき、手袋をかたっぽ投げつけなければ離してくれなかったから。またある日は、ライオンが茂みから飛び出してズボンに噛みつき、ライオンがいなくなるまで木に登っていなければならなかったから・・・。先生は遅刻の理由をジョンから聞くたび、怒って罰を与えます。
そんなことが続いたある日のことです。学校へ行く途中、なにひとつ起こらなかったので、ジョンは学校に間に合いました。ところが教室に着いてみると・・・?

* * * * * * *

次々とジョンに降りかかる事件は、なんとも奇想天外ではちゃめちゃ。そんな馬鹿な!という感じです。読み進めていくと、どんな結末が待っているのかはらはらとどきどきします。先生はジョンの言うことにまったく聞く耳を持とうとしませんが、ジョンは刃向うでもなく淡々とその罰をこなしていきます。「もう わにの うそは つきません、てぶくろも なくしません。」と居残りをして書かされたことは、絵本の見返しを見るとよく分かりますよ。

pieni silta
もう わにの うそは つきません、てぶくろも なくしません。