おふろでちゃぷちゃぷ
『おふろでちゃぷちゃぷ』
文 松谷みよ子
絵 いわさきちひろ
出版社 童心社
発行日 1970年5月5日
価格 ¥700+税
あひるちゃんがタオルを持って、どこかへ向かっています。
「ねえ どこいくの?」
「いいとこ いいとこ」
せっけんもも持って向かった先は、おふろでした。
「はやく おいでー」
あひるちゃんは、ぼくを呼びます。
セーターと、ズボンと、シャツと、それからパンツを脱いで、はだかんぼになったらお風呂に入ります。
松谷みよ子さんの「あかちゃんの本」シリーズの1冊です。
* * * * * * *
「おふろちゃぷちゃぷ」や「せっけんぶくぶく」など、楽しくて、思わず声に出したくなるような言葉が並んでいます。そういう言葉は、きっと大人も子どももすぐに覚えてしまうから、例えばお風呂に入って手元にこの絵本がなくても、その言葉をついつい使いたくなってしまいます。
最後のページにある「あたま あらって きゅーぴーさん」も、すぐに真似っこして遊べそうです。
この、松谷みよ子さんが文章を手掛ける「あかちゃんの本」シリーズは、
・瀬川康男さん・・・4作品
『いないいないばあ』
『いいおかお』
『もうねんね』
『あなたはだあれ』
・東光寺啓さん・・・2作品
『おさじさん』
『のせてのせて』
・いわさきちひろさん・・・3作品
『おふろでちゃぷちゃぷ』
『もしもしおでんわ 』
『あかちゃんのうた』
以上の、3人の作家さんと手掛けられた作品があります。
「あかちゃんの本だからこそ、美しい日本語と最高の絵でなくてはならない」
そんな信念から生まれたこのシリーズは、日本で初めて生まれた乳児向け絵本だといいます。
「あかちゃんだからこそ」 というのは、きっと絵本だけに限ったことではなくて、食べものでも、おもちゃでも、音楽でも、きっと色々な分野で言えることです。子どもたちには、大人が自分の目で見て納得したもの、いいなぁと思ったものを、愛情たっぷりに選んであげたいですね。