ロボットのくにSOS

『ロボットのくにSOS』

作 たむらしげる 
出版社 福音館書店
発行年 1996年9月10日
※月刊「こどものとも」1991年1月号
価格 ¥800+税


おもちゃのロボットが動かなくなってしまったので、
ルネくんはフープはかせのところに行きました。

ところが修理の途中、
はかせの家に、ほんもののロボットがやってきました。

ロボットのくにの発電機が壊れてしまったので、
はかせに直してほしいと言うのです。

そこで、はかせとルネくん、
それからねこのネプチューンも駆けてきて、
ロボットのくにへと向かいました  

* * * * * * *

はかせの元にやってきたロボットは、ゼンマイ式の旧式ロボット。他のロボットたちは電気で動いているので、発電機が壊れてしまった今、ロボットのくにで動けるのは自分だけだと、そのロボットは言いました。

本書は、コンピュータ・グラフィックスで描かれた絵本です。すべてカラーページですが、漫画のようなコマ割りのつくりになっています。

ロボットのくには不思議に満ちていて、ひっそりとしていて、それでいてきれい。まるで映画のような、冒険のストーリー。どんどんと先へ進むその展開に、どきどきします。

予想外の結末には、すこし胸が痛みましたが、動き出したロボットのくにの美しさと、フープはかせの粋なはからいに、じーんとあたたかいものが込み上げてきました。