せいめいのれきし 改訂版
『せいめいのれきし 改訂版』
文・絵 バージニア・リー・バートン
訳 いしいももこ(石井桃子)
監修 まなべまこと(真鍋真)
出版社 岩波書店
初版・発行年月日 1964年12月15日
改訂版・発行年月日 2015年7月22日
※原題『LIFE STORY』1962年
『LIFE STORY』(邦題 : せいめいのれきし)は、地球上に生命が生まれてから今この瞬間までのおはなしを、芝居仕立てで語られた絵本です。
作者のバージニア・リー・バートンさんが8年かけて描きあげたという本書は、1962年にアメリカで出版されたのち、日本では1964年に『せいめいのれきし』(岩波書店刊)として翻訳版が出版されました。
本誌は、2009年にアメリカで刊行された Updated Edition を元に、国立科学博物館の真鍋真さんが監修をし、『せいめいのれきし 改訂版』として出版されたものです。
左が旧版で、右が改訂版。改訂前と見比べてみると、表紙のイラストやタイトルは同じです。作者等の表記が、手書きでなくなっているくらいでしょうか。
(旧版の右端が白っぽいのは、私物のため色が抜けているからです。紛らわしくてすみません・・・)
さて、肝心な内容はというと、例えば時代区分の年代が改められていたり、生物の名前が改められていたりします。
また、旧版にはあった「冥王星」が惑星から抜けていますし(※現在は準惑星)、火山活動や隕石衝突によって大量絶滅が起こったことなどが追記されています。
その他にも、旧版と改訂版を見比べてみたり、絵をじっと見てみると、いろいろな発見があっておもしろいです。
監修を手掛けられた真鍋真さんも、子どものころからこの絵本が大好きだったそう。岩波書店さんのホームページには、“これからも世代を超えてたくさんの方に愛されますように”との願いがこもった改訂版だと、綴られていました。
この本を持って博物館に行くのもいいし、この本を読んでもっと知りたいところがあったら、他の図鑑と見比べてみるのもいいですね。
良い本が、時代とともにこうして紡がれていくのは、本当にうれしいです。