ねずみのかいすいよく

 
『ねずみのかいすいよく』

作 山下明生
絵 いわむらかずお
出版社 ひさかたチャイルド
発行年 1983年6月
価格 ¥800+税


夏休みになって、
ねずみの7つ子たちは
家族で海へ行くことになりました。

ところが、海水浴場は超満員。

そこで7つ子たちは、静かなところを探し、
ちっちゃな入り江を見つけました。

海に入って、お弁当を食べて、
それからお昼寝です。

ところが、たいへん!
その間に潮が満ちてきて・・・。

* * * * * * *

潮が満ちて岩の上に残されてしまったのは、なんとお父さん。さらには、「ほんとは およげないんだ。」と、今にも泣きだしそう。みんなはお父さんを助けるため、知恵を絞って考えます。

「ねずみの7つ子」シリーズの、夏休みのおはなしです。

7つ子は、それぞれお父さんに手作りの浮き輪を作ってもらったり、当日はお母さんにおいしいおにぎりを作ってもらったり・・・。その様子はとてもほがらかで、たのしい夏休みのはじまりを感じさせてくれます。

いろいろハプニングがあったからかな。帰りの電車では、子どもたちに並んで、お父さんまで眠ってしまいました。それを見守るお母さんの表情が、なんとも言えずやわらかで・・・。しあわせな読後感の残る1冊です。