あいうえおのき
『あいうえおのき
ちからを あわせた もじたちの はなし』
作 レオ=レオ二
訳 谷川俊太郎
出版社 好学社
価格 1,456+税
※原書『The Alphabet tree』
“あいうえおのき”では、
文字たちが、葉っぱから葉っぱへ飛び移りながら、
たのしく暮らしていました。
ところがある日、嵐になって、
いくつかの文字が吹き飛ばされてしまいました。
残った文字たちのもとへやってきた“ことばむし”は、
単語になれば風に吹き飛ばされないこと教えてくれました。
そして、単語になった文字たちに、
紫色の大きな毛虫は文を作ることを提案しました
* * * * * * *
“ちきゅうに へいわを すべての ひとびとに やさしさを せんそうは もう まっぴら”(本文より)
“あいうええおのき”の文字たちが、ほんとうに大事なことを考えて、できあがった文です。平和より大事なことがあるだろうか?彼らは、そう考えて。
強い風が吹くと飛ばされてしまうような文字たちも、協力して意味をもつ単語としてまとまれば、強い風が吹いても大丈夫。けれどその単語たちも、そのままではめちゃくちゃ。だから、意味のあることを言おうとする。それは、ほんとうに伝えたい大切な思いとなってまとまって、届けなければならないところへと向かっていく・・・。
レオ・レオ二さんの思いが、まっすぐに届いてくる絵本です。