うたのすきなねこララとルル

『うたのすきなねこララとルル』

絵・構成 松田奈那子
出版社 風濤社
発行月 2015年4月
価格 ¥1,400+税


太陽がのぼって、
ララとルルの1日がはじまりました。

ことりさんに“おはよう”の挨拶をして、
いっしょに「ことりのうた」を歌いました。

ララとルルは、
行く先々でいろいろなものを見つけ、
たくさんの友だちと出会いました。

そのたびに、歌を歌ったり、おどったり。

最後は、お母さんが迎えにきてくれて、
夕焼けの中を帰ります。

2匹のこねこの1日を、
たくさんの歌とともに描いた1冊です。

* * * * * * *

「チューリップのうた」、「かえるのがっしょう」、「ゆうやけこやけ」など、全部で11の歌がおはなしの中に収録されています。
絵本を閉じても、ついつい口ずさんでしまうような、私たちにもなじみのある曲ばかりです。

そういえば、私が以前お世話になった保育園に、とてもすてきな先生がいました。
おさんぽのとき、お庭で遊んでいるとき、掃除をしているとき・・・いろいろな場面で、季節に合わせた歌や、子どもたちの目にとまったものを題材にした歌を、とても自然に口ずさむような方でした。

それが、なんというか、ちっともおおげさではなくて。
例えばお母さんが、洗濯を干しながら、あるいはお料理をしながら鼻歌を歌っているような、そんな小さな、やさしい声で・・・。その先生のまわりの空気は、いつもほがらかで、あたたかい感じがしました。

それを耳にした子どもたちは、真似をして、鼻歌のように歌を歌っていました。ときにはその先生がいなくても、同じように口ずさんだりして。

この絵本を読んで、そんなことを思い出しました。
同じように、ほがらかな空気が流れている絵本だなあと思ったんです。

現在YouTubeでは、絵本に出てくる歌が視聴できます。
よければ【こちら】をご覧ください。