このゆきだるまだーれ?

『このゆきだるまだーれ?』

文 岸田衿子
絵 山脇百合子
出版社 福音館書店
発行日 1997年11月25日
価格 ¥900+税



ゆきのひ。
もみちゃんが、赤いそりを引いています。

そこへ、動物たちがやってきて、「のっても いい?」と聞きました。
りすくん、ぶたさん、くまさん、いぬくん、うさぎさんの5匹ともみちゃんは、
山の上までそりを引っぱると、ひとつのそりに乗ってすべり出しました。

ところがそりは、しゅるしゅるしゅる しゅう      っと、勢いついてすべります。
そのはずみで、動物たちは1匹ずつそりから転がり落ちて・・・。

* * * * * * *

かばくん』(福音館書店刊)や『なにをたべてきたの?』(佼成出版社刊)の岸田衿子さんと、『ぐりとぐら』の山脇百合子さん、すてきなお二人による絵本です。

私が好きなのは、動物たちが、そりからすべり落ちるところ。

例えばりすくんなら、
“くる くる とん!
くる くる くるりん とん!”と転がって、

例えばうさぎさんなら、
“ころり ぴょこり ぺた
くるり ぺたり ぴょこ
ころぴょこ ころぴょこ と とん!”と転がって、雪の中へ。

読むだけで、なんだかあたたかくなってしまうような、たのしい音でいっぱいです。
ところがこれ、声に出すと、なかなかむずかしい。
それがかえってゆかいで、子どもたちはおかしいみたいです。

転がり落ちた動物たちは、雪だるまになってしまって、雪で顔がほとんど隠れてしまいます。
そんな雪だるまを見て、これは誰かな、とあてっこするのも楽しいです。