あかちゃんうさぎとパパ
『あかちゃんうさぎとパパ』
作 パッツィ・スキャリー
絵 リチャード・スキャリー
訳 木坂涼
出版社 好学社
発行日 2014年12月5日
価格 ¥1,400+税
※原書『THE BUNNY BOOK』1955年(アメリカ)
パパうさぎは、あかちゃんうさぎと遊びながら、
ママうさぎに言いました。
「おおきくなったら このこは なにになるだろうね」
おまわりさんかな、サーカスのピエロかな。
おにいちゃんうさぎや、おねえちゃんうさぎ、
それからおじいちゃんうさぎ、おばあちゃんうさぎ・・・
みんなでたくさん考えました。
カウボーイ、パイロット、ライオンつかい、郵便屋さん・・・。
でも、あかちゃんうさぎは、
もう何になるか決めているみたいでした。
それはね・・・
* * * * * * *
「スキャリーおじさん」シリーズで有名な、
リチャード・スキャリーさんと、奥さんのパッツィさんの共作です。
(出版社によっては、スカーリーと表記しているところも)
1919年にボストンで生まれた、リチャード・スキャリーさん。
彼が手掛けた作品は、なんと300冊以上にのぼるといいます。(すごい!)
そんな彼のはじめての絵本は、1949年に出版された『TWO LITTLE MINERS』。
文章は、マーガレット・ワイズ・ブラウンさんのようですが、
残念ながら日本では出版されていないようです。
個人的には、このデビュー作もそうですが、
初期の作品の、繊細さや、やわらかな風合いが、特に好きです。
今日ご紹介したこの絵本も、彼の数ある作品の中では初期のもの。
なんでも、息子のハックさんに贈った絵本だそう。
絵本には、家族や親戚みんながうさぎのあかちゃんを囲んで、
その成長を願う様子が描かれています。
夢や希望がたくさん詰まった、あたたかな1冊です。