くまのこのとしこし

『くまのこのとしこし』

作 高橋和枝
出版社 講談社
発行日 2010年11月24日
価格 ¥1,500+税



「もう すぐ ことしも おわりだね。」
くまのこのお父さんは言いました。

くまのこは、今年が終わったらどうなるのか、
“らいねん”ってなんなのか、よく分かりません。

そこでお父さんやお母さんといっしょに、
“らいねん”を迎える準備を始めることにしました。

大掃除をしたり、年賀状を書いたり、おせちの準備をしたり。
それから、“らいねん”を迎えるための飾り付けをしたり・・・。

そして迎えた、今年さいごの日。
大晦日の夜は、くまのこだって夜更かしが許される、特別な日です。

ごーん、ごーんと鐘の音が聞こえて、
とうとう“らいねん”がやってきました  

* * * * * * *

「おしょうがつって、らいねんの おたんじょうかいみたいだね」

くまのこの言葉に、なるほどなあ、と思いました。
ごちそうを用意したり、飾り付けをしたり、確かに“らいねん”のお誕生会みたいです。

ところが来年が来てみれば、いつもと変わりのない景色が広がっています。

ただ、くまのこが“ふしぎと しずかな きもち”になったように、
私たちもなんとなく、しゃんとした気分になったり、清々しい気持ちになったりしますよね。

もうすぐ、私たちのもとにも“らいねん”がやってきます。
気持ちよくお祝いできるように、準備を整えたいものです。