あさがお

『あさがお』

作 荒井真紀
出版社 金の星社
発行月 2011年6月
価格 ¥1,200+税


あさがおの小さないのちはゆっくりと目を覚ますと、根を伸ばし、双葉をひらけると、すくすく育っていきます。花のつぼみはどんな風にできるんだろう。花がしぼんだあとは、どんな風に新しいいのちが生まれるの?
繊細で美しい絵とともに、あさがおの一生に迫ります。

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私が住んでいる家のあたりでは、夏休みに入ると、青いプラスチックの植木鉢がたくさんの家の前に並びます。小学校1年生の子どもたちが、学校から持って帰ってくるあさがおの植木鉢です。そんな光景を見ると「夏が来たなぁ」と感じます。そして、そんな家から出てくるこんがり日焼けした子どもたちを見ると、自分にも“夏休み”があった頃を思い出して、なんだか懐かしい気持ちになります。
自分が育てたあさがおの種を、大事に取っておく子どもたちはどのくらいいるんだろう。さらにまた次の年にその種をまく子どもたちは、ほんの一握りなのかもしれません。私も種を取っておいた覚えはあるけれど、翌年にまた育てた思い出はないなぁ・・・。でももしあの頃の私がこの本と出会っていたら、違っていたのかも。
あさがおが花を咲かせた感動を、小さな種を付けた嬉しい気持ちを、読み返すたび思い出させてくれる絵本です。

※関連書籍『ひまわり