番ねずみのヤカちゃん
『番ねずみのヤカちゃん』
作 リチャード・ウィルバー
訳 松岡享子
絵 大社玲子
発行日 1992年5月31日
出版社 福音館書店
そこでお母さんは、子ねずみたちに大事なことを話します。ドドさんにも奥さんにも、決してここにねずみが住んでいると知られないように、用心しなければいけないこと。そのために、3つのことに気を付けること。
ところが困ったことに、ヤカちゃんの声があんまり大きいものだから、ねずみがいることが知られてしまい・・・。
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はじめてこの本を知ったとき、「番ねずみ・・・?(番をするの?ねずみが?)ヤカちゃん・・・?(変わった名前!)」と、次々にはてなが浮かびました。ヤカちゃんという名前の由来は本文3行目ですぐに分かりましたが、番ねずみと付けられたタイトルの訳は、お話の最後になるまで分かりませんでした!
ドドさんと奥さんにねずみがいると知られてからというもの、ハラハラするような場面が続きます。大きな声のヤカちゃん、本当に困ったものです。でも、「しーっ、しずかに!」と、お母さんに繰り返し言われ、とうとう他の子ねずみたちにも揃ってそう言わるシーンなんて、ヤカちゃんには申し訳ないけれど、思わずくすっと笑ってしまいます。
お話としては『ないしょのおともだち』や『ないしょのかくれんぼ』のシリーズにも通じるところがあるかもしれません。いろんな想像がふくらむ1冊です。