あかちゃんかたつむりのおうち

『あかちゃんかたつむりのおうち』

文 いとうせつこ
絵 しまづかずこ
出版社 福音館書店
発行日 2012年5月5日
※月刊「ちいさなかがくのとも」2006年7月1日
価格 ¥800+税

pieni silta

小さい小さいおうちを背負ったあかちゃんかたつむりは、お腹がぺっこぺこ。まずは緑のはっぱを、その次はたんぽぽの花を・・・と、次から次へといっぱい食べました。ところがそこへてんとう虫やちょうちょがやってきて、食べ過ぎるとおうちに入れなくなっちゃうよ、と忠告します。だんだん心配になってきた、あかちゃんかたつむり。「もう たべるのは やめよう」そう一度は決意しますが、やっぱりがまんできなくて・・・。

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小学生のころ、家でかたつむりを飼っていました。人に言うと笑われるけれど、雨上がりには外で散歩をさせたり、にんじんやきゅうりなどを食べさせてはオレンジ色や黄緑色のうんちを見たり、今思い返しても楽しかった思い出ばかり。そんな大好きだったかたつむりですが、この絵本を読むまで、どんな場所でどんな風に産まれてくるのかなんて考えたこともありませんでした。
この絵本では、アリよりも小さなあかちゃんかたつむりが少しずつ成長していく姿を、水彩の、うっとりするくらい美しい絵で描かれています(ぜひ、中も見てもらいたい!)。ちょっぴりおばかさんな、あかちゃんかたつむり。可愛らしいストーリーも魅力的です。

でも最近、そういえばかたつむりを見かけなくなったような気がします。子どものころとは行動範囲が違うからでしょうか。かたつむりの散歩姿、久しぶりに見たくなりました。