わたしの
『わたしの』
作 三浦太郎
出版社 こぐま社
発行日 2007年10月15日
価格¥800+税
大きい椅子と、中くらいの椅子と、小さい椅子。わたしのどれかな?そう、小さい椅子が“わたしの”。それじゃあ、お茶碗は?ハブラシは?靴は・・・?ページをめくるたび並んで登場するのは、大きいものと、中くらいのものと、小さいもの。
“自分のもの”という認識のもとにうまれる、その嬉しさや得意げな様子に寄り添った絵本です。
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三浦太郎さんといえば、絵本『くっついた』でなじみのある方も多いのではないでしょうか。赤ちゃんが初めて出会うファーストブックとしてさまざまなところで推薦され、ブックスタート事業で市から赤ちゃんに贈られる絵本として選ばれることも多い絵本です。その続編として出版された『なーらんだ』に続くのが、この『わたしの』です。
このシリーズの最後には「作者のことば」というあとがきのようなページがあって、自身のお子さんについてのお話や、絵本ができた経緯、子どもたちに伝えたい思いなどが綴られています。ここでは、三浦太郎さんがお子さんの成長に寄り添ってこのシリーズの絵本を作られたのだということがとてもよく分かり、お子さんへの愛情はもちろん、読者の子どもたちへの愛情も感じられて、私はこのページが大好きです。
日々新しいことができるようになり、体も心もどんどん成長していく子どもたち。絵本を通して、そんな子どもたちの成長に寄り添っていけたらいいなと思います。