くしカツさんちはまんいんです
『くしカツさんちはまんいんです』
作 岡田よしたか
出版社 PHP研究所
発行日 2013年11月20日
一本のくしカツが道を歩いていました。と、思ったら?くしカツのカツの上に乗っているのは、きりたんぽ鍋のたんぽに、やきとりのねぎに、みたらしだんこ。
くしカツは言います。「きみら、はよ じぶんの くし さがしや。きゅうくつで かなわん。わし、はよ タテに なりたいんや」と。でも、それぞれ自分の串がないのには訳がありました。とにかく串を探そうと歩いていくと、お箸やまち針やくし(髪の毛をとく方の・・・)なんかが、力になろうかと声を掛けてくれます。でも、刺されば何でも良いという訳ではありませんよね。しまいには、みたらしくんのたれがねぎに垂れ落ちてきて、みたらしくんはみたらしくんで、ねぎのにおいがかなわんと言って・・・。果たしてそれぞれの串に帰れるのでしょうか?(そして、くしカツさんは縦になれるのでしょうか!?)
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『ちくわのわーさん』『うどんのうーやん』『こんぶのぶーさん』など、子どもたちに大人気の岡田よしたかさんの作品です。今回もまた、擬人化されていない食べものたちが、大阪弁でああやこうやと一悶着。「はよ タテに なりたいんや」って、人(?)が良すぎるくしカツさん、みんなのお願い断れへんかったんやろうなぁ・・・(やからって、みたらしだんごにねぎはないなぁ)。ほんで、たんぽも「それ ぼくもです」って、ほんならちゃんと自分の串捕まえときいやと、次から次へと突っ込みどころ満載です。
ところで、最後の方のページに、かの有名なくしカツ屋さんらしきのれんのかかったお店があります。このくしカツさんは、もしかするとそこから出てきたのかな?