マドレーヌといたずらっこ
『マドレーヌといたずらっこ』
作 ルドウィッヒ・ベーメルマンス
訳 瀬田貞二
出版社 福音館書店
発行日 1973年5月10日
※原書『MADELINE AND THE BAD HAT』1956年発行
価格 ¥1,400+税
マドレーヌたち12人の女の子とミス・クラベル先生が暮らす屋敷の隣に、ある日スペイン大使が引っ越してきました。けれど困ったことに、ぼっちゃんのペピートはとんでもないいたずらっこだったのです!ある日のこと、マドレーヌたちは散歩の途中に袋をしょったペピートを見つけました。あたりの犬が続々と集まり犬たちの餌を運んでいるのかと思いきや、袋から出てきたのは1匹のねこ。犬たちと、おにごっこをさせようと言うのです。かわいそうなねこ!ところがあわれなペピート、考えとは裏腹に、たくさんの犬たちにもみくちゃにされてしまって・・・。
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スピード感のあるストーリー展開が、とても爽快な1冊です。マドレーヌたちはペピートのいたずらっぷりに嫌気がさしているのか、てんで相手にしません。ペピートが包帯でぐるぐるになった姿を見ても、「いいきみだわ」なんて言ってやります。けれど、もうしないと誓い、絶対に心を入れ替えると言うペピートの言葉を信じて、「それは すてき。きっと きっとよ。」と答えます。事実その通り、ペピートはすっかり心を入れ替えたのです。
このペピートは、同時出版された『マドレーヌとジプシー』にも登場します。サーカスが好きな人には特におすすめの1冊です。